夏が終わったら

suzukimamiko

お久しぶりです。

皆様お元気にお過ごしでしたでしょうか?

夏の繫忙期を乗り超えリネン服屋はそろそろ閑散期。とは言われていますが、私はリネンに心をつかまれた人間でして、頭の中は秋冬のリネンコーディネートのことでいっぱいです(笑)

あれもかわいい、これも今年はかわいいのではないかと妄想が楽しくて、そうなると、そう。いつものおすそ分け発信せずにはいられなくなるのです。だから完全に休むこともなく、同じようにリネン沼にハマって下さいましたお客様とじっくりと向き合うことが出来る大切な時間であったりもします。

先日お取引先の生地屋さんから大変貴重なお写真をいただきました。

batonで扱うリネンについてインスタグラムなどでは、あまり多くを語ることのない私ですが、今回は少し皆様にお話し出来ればと思います。

世の中の流れはいかに環境によく地球のためになにができるか、明確な企業理念のない会社はこの時代淘汰されるような風潮があります。それと同時にそのことがひとり歩きして、セールストークのようになっていることが私の中で違和感のあることで、あまりリネンのSDGs的な役割や環境いいところを発信せず。デザインやコーディネートのことについて多くを発信してきました。

そんな中一枚の写真が送られてきました。

これまでも【住所のわかる服】として

原産地や生地の加工、縫製は国内と私なりにこだわりをもってやってきたつもりでしたが、本当にその背景が分かっていたのだろうか?とても不安な気持ちになりました。最終的に消費者、お客様に一番近く存在する私にもっと伝えることがあるのではないかと、世の中の風潮に逆らうような自分の変な強がりのようなこだわりが、その写真を目にしたことで改めて考え直すきっかけとなりました。

だからといって何か直ぐにできるわけでもないですし。私がリネンを好きな理由はとても単純です。可愛いから。着心地がいいから。似合うから。本来賢くないので物事を深く考えるのが苦手です。

でも届いたお洋服に沢山の人の試行錯誤した想い、技術としての年輪が重なってできていることくらいは私にも伝えられる気がします。それを知る事で、もしかしたらbatonの服に袖を通すことに、より幸せを感じて頂けることが出来るのではないかと感じました。それをこの閑散期にちょっと思考を深めて参ります。

レッツゴー私には社会科見学が必要だ。

ともあれ素敵なお写真です。染色後屋内天日干しされるリネンの姿。

機械でガット乾かさずじっくりとゆっくりと乾かす、だから柔らかくナチュラルなしわ感が生まれます。手作業の尊さを感じて頂けますか。最後にアイロンガシガシかけたらこの独特な風合いを殺してしまう。だから服が仕上がった最後のプレスも職人の腕の見せ所なんです。ピシッとかける方がいとも簡単。全てが計算と思考経験です。

好きだから続けられる。好きだから楽しい。

今年でこの仕事を始めて丸5年が経ちます。そんな思いからも少し役割を感じることのできるブランドになれたらいいですね。

人生は短く、世界はあまりにもひろい。by Anne with an E

出来る事無理せずに。

長文失礼しました。最後まで読んでくださりありがとうございました。

2023年8月3日 鈴木麻実子

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